大学受験は、多くの高校生にとって人生の大きな岐路となります。志望校合格という目標を達成するため、多くの生徒が予備校や塾の活用を検討しますが、その選択肢は多岐にわたります。中でも、大手予備校「河合塾」が提供する映像授業サービス「河合塾マナビス」は、質の高い授業と手厚いサポートで人気を集めています。
しかし、いざ入会を検討する際に最も気になるのが「料金」ではないでしょうか。「結局、年間で総額いくらかかるのか?」「他の予備校と比べて高いのか安いのか?」「料金に見合った効果は得られるのか?」といった疑問や不安を抱える方も少なくありません。
この記事では、河合塾マナビスの料金体系について、入会金から講座受講料、年間の総額目安まで、項目別に徹底的に解説します。さらに、他の大手予備校との料金比較や、お得な割引制度、そして実際に利用した人たちのリアルな評判・口コミを基にしたメリット・デメリットまで、多角的な視点から河合塾マナビスの実態に迫ります。
この記事を読めば、あなたが河合塾マナビスを選ぶべきかどうかの判断材料がすべて揃います。料金への不安を解消し、自分に最適な学習環境を見つけるための第一歩として、ぜひ最後までご覧ください。
目次
河合塾マナビスとは?
河合塾マナビスは、長年にわたり大学受験指導で高い実績を誇る「河合塾」が運営する、高校生向けの映像授業サービスです。ただ映像授業を提供するだけでなく、一人ひとりの学習を個別でサポートする体制が整っており、多くの受験生から支持されています。まずは、河合塾マナビスがどのようなサービスなのか、その根幹をなす3つの特徴から詳しく見ていきましょう。
質の高い映像授業と個別サポートが特徴
河合塾マナビスの最大の特徴は、「高品質な映像授業」と「アドバイザーによる個別サポート」という2つの要素が有機的に連携している点にあります。これは、単に映像コンテンツを配信するだけのサービスとは一線を画す、独自の学習システムです。
まず、生徒は個別ブースで自分の学習計画に沿った映像授業を視聴します。自分のペースで進められるため、分からない箇所は繰り返し見たり、一時停止してノートを取ったりと、自由度の高い学習が可能です。これは、集団授業で「一度聞き逃すとついていけなくなる」といった不安を抱える生徒にとって、大きなメリットと言えるでしょう。
そして、授業を受けた後には「アドバイスタイム」という時間が設けられています。ここでは、視聴した授業内容が本当に理解できているか、担当のアドバイザーが生徒に質問を投げかけ、対話を通じて確認します。このプロセスにより、映像授業にありがちな「分かったつもり」を防ぎ、知識の定着を確実なものにします。 生徒は自分の言葉で説明することで、思考が整理され、理解が深まるのです。
さらに、アドバイザーは学習の進捗管理や次の学習範囲の指示、受験に関する悩み相談まで、幅広くサポートします。このように、インプット(映像授業)とアウトプット(アドバイスタイム)を繰り返しながら、個別指導さながらの手厚いサポートを受けられるのが、河合塾マナビスの学習サイクルの根幹です。
河合塾のトップ講師による分かりやすい授業
河合塾マナビスの映像授業を担当するのは、全国の河合塾校舎で教鞭をとり、多くの受験生を難関大学合格へと導いてきた、実績豊富なプロの講師陣です。彼らは、長年の指導経験から、受験生がどこでつまずきやすいのか、どのポイントが合否を分けるのかを熟知しています。
そのため、授業はただ教科書の内容をなぞるだけのものではありません。入試問題を徹底的に分析し、頻出テーマや重要な考え方を、明快なロジックと具体例を交えながら解説します。難解な概念も身近な事柄にたとえたり、独自の切り口で説明したりすることで、生徒の「なぜ?」に的確に答えてくれます。
また、映像授業ならではの工夫も随所に見られます。図やグラフを効果的に用いた視覚的な解説や、重要なポイントを強調した美しい板書など、受講生が集中力を切らさずに学習に没頭できるよう、細部まで計算され尽くしています。
全国どこにいても、都市部の有名講師による最高品質の授業を受けられることは、特に地方の受験生にとって計り知れないメリットです。これにより、住んでいる地域による教育格差を感じることなく、誰もが平等に合格を目指せる環境が提供されています。質の高い授業は、学習効率を飛躍的に高め、最短ルートでの学力向上を可能にするのです。
アドバイザーが一人ひとりの学習プランを作成
河合塾マナビスのもう一つの柱である「アドバイザー」の存在は、生徒の受験生活を成功に導く上で欠かせない要素です。アドバイザーは、単なる質問対応スタッフではありません。一人ひとりの生徒に寄り添い、志望校合格までを伴走する学習コンサルタントであり、メンターでもあります。
入会時には、まず生徒の現在の学力、志望校、目標、得意・不得意科目、部活動やライフスタイルなどを詳細にヒアリングします。このカウンセリングを通じて、生徒の現状と目標とのギャップを正確に把握し、それを埋めるための最適な学習プランを提案します。
作成されるプランは、「いつまでに、どの講座を、どのくらいのペースで進めるか」という年間・月間・週間の具体的な計画にまで落とし込まれます。これにより、生徒は「今日何をすべきか」が明確になり、迷うことなく学習に集中できます。
計画は立てて終わりではありません。アドバイザーは定期的に面談を行い、学習の進捗状況を確認し、必要に応じてプランを修正します。模試の結果が出れば、その分析を一緒に行い、新たな課題を発見し、次の対策を立てます。思うように成績が伸びず悩んでいる時には、精神的な支えとなり、モチベーションを維持するためのアドバイスを送ります。
このように、第三者の客観的な視点から学習全体をマネジメントしてもらえることは、自分一人で計画を立てて実行するのが苦手な生徒にとって、非常に心強いサポートと言えるでしょう。
河合塾マナビスの料金体系を項目別に解説
河合塾マナビスの利用を検討する上で、最も重要なのが料金体系の理解です。料金は大きく分けて「入会時にかかる初期費用」「在籍中にかかる学習サポート料」「受講講座数によって決まる講座受講料」の3つで構成されています。ここでは、それぞれの費用について、最新の情報を基に詳しく解説します。(※料金はすべて税込表記です。最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。)
入会時にかかる初期費用
入会時に一度だけ支払う必要があるのが、入会金と事務手数料です。
入会金
河合塾マナビスに入会する際に、まず必要となるのが入会金です。
入会金は33,000円です。
この費用は、河合塾グループの入会金として位置づけられており、一度支払えば、高校在学中に再入会する場合や、大学受験科など他の河合塾のサービスを利用する際に免除されることがあります。兄弟姉妹が在籍している場合などに適用される割引制度もあるため、該当する方は事前に確認することをおすすめします。(参照:河合塾マナビス公式サイト)
事務手数料
入会金と合わせて、事務手数料も必要となります。
事務手数料は6,600円です。
この費用は、入会手続きや会員情報システムの登録など、入会に伴う各種事務処理のために設定されています。入会金と事務手数料を合わせた39,600円が、講座受講料とは別に最初に必要となる初期費用となります。
在籍中にかかる学習サポート料
河合塾マナビスでは、講座の受講料とは別に、月々の固定費として学習サポート料が必要です。
学習サポート料は月額6,600円です。
この料金は、毎月支払う必要があり、在籍している限り発生します。一見すると負担に感じるかもしれませんが、この費用には以下のような重要なサービスが含まれています。
- アドバイザーによる学習サポート全般:学習計画の立案・見直し、進捗管理、アドバイスタイムでの理解度チェック、進路相談、受験情報の提供など。
- 自習室の利用:静かで集中できる学習環境である自習スペースを、開校時間内であればいつでも自由に利用できます。
- 学習システムの利用料:映像授業を視聴するためのシステムや、学習管理ツールの利用料。
つまり、学習サポート料は単なる施設利用料ではなく、志望校合格に向けてパーソナライズされた手厚いサポートを受けるための費用と捉えることができます。映像授業の「受けっぱなし」を防ぎ、学習効果を最大化するための重要な投資と言えるでしょう。年間で計算すると、6,600円 × 12ヶ月 = 79,200円となります。
受講講座数によって決まる講座受講料
河合塾マナビスの料金総額を最も大きく左右するのが、この講座受講料です。料金は月謝制ではなく、受講する講座の数に応じて決まる「講座単位制」となっています。
講座は、英語・数学・国語・理科・地歴公民の各教科で、基礎レベルから最難関大学対策レベルまで、非常に細かくレベル分けされています。そのため、自分の学力や志望校に合わせて、必要な講座だけをピンポイントで選択できます。
講座の料金は、その講座に含まれる講義時間(1講90分が基本)によって異なります。以下に料金の一例を示します。
講数(90分/講) | 講座受講料(税込) | 主な講座例 |
---|---|---|
約20講 | 77,200円 | 英文法・語法(レベル1~5)、数学Ⅰ・A(レベル1~5)など |
約15講 | 57,900円 | 現代文(レベル3~5)、古文(レベル3~5)など |
約10講 | 38,600円 | 共通テスト対策地理、総合型・学校推薦型選抜対策 小論文など |
約5講 | 19,300円 | 特定の単元を強化する講座など |
(参照:河合塾マナビス公式サイト)
このように、1講座あたり約2万円から8万円弱の価格帯で設定されています。例えば、苦手な数学だけを受講することも、英語・数学・国語の3教科を総合的に受講することも可能です。どの講座をいくつ受講するかは、入会時のカウンセリングでアドバイザーと相談しながら決定します。志望校合格に必要な講座を提案されますが、最終的に決めるのは生徒自身と保護者です。勧められるがままに多くの講座を取ると費用がかさむため、本当に必要かどうかを慎重に判断することが重要です。
結局、年間で総額はいくら?料金の目安
それでは、これまでの情報を基に、年間の総額費用がどのくらいになるのかを見てみましょう。総額は「初期費用」+「学習サポート料(年間)」+「講座受講料(年間)」で計算できます。
年間の総額 = 39,600円 + 79,200円 + (受講する講座料の合計)
受講する講座数によって総額は大きく変動しますが、一般的なモデルケースとして以下のような目安が考えられます。
- 高1・高2で苦手科目を中心に受講するケース(2~3講座)
- 講座料:約15万円~23万円
- 年間総額:約27万円~35万円
- 高2の後半から受験を本格化するケース(4~5講座)
- 講座料:約30万円~40万円
- 年間総額:約42万円~52万円
- 高3で複数科目・志望校対策まで受講するケース(7~10講座以上)
- 講座料:約50万円~80万円以上
- 年間総額:約62万円~92万円以上
特に、国公立大学や難関私立大学を目指す高校3年生の場合、共通テスト対策と二次試験対策で多くの講座が必要になるため、年間総額が100万円を超えることも珍しくありません。 重要なのは、これらの費用が志望校合格という目標達成のための投資であると捉え、アドバイザーと十分に相談し、納得のいく講座選択を行うことです。
【学年別】河合塾マナビスの料金シミュレーション
河合塾マナビスの料金体系は、受講する講座数によって大きく変動します。ここでは、学年ごとの典型的な学習ニーズに合わせた料金モデルをシミュレーションし、年間の総額費用がどのくらいになるのかを具体的に見ていきましょう。架空の生徒を設定することで、よりリアルなイメージを掴んでみてください。(※あくまで一例であり、実際の料金は選択する講座によって異なります。)
高校1年生の料金モデル
高校1年生の時期は、中学までの学習内容との違いに戸惑ったり、部活動との両立に悩んだりすることが多い時期です。まずは学校の授業の予習・復習を習慣づけ、基礎学力を固めることが重要になります。
【モデルケース:Aさん】
- 学年:高校1年生(公立高校)
- 状況:運動部に所属しており、平日は練習で忙しい。特に高校から本格的に始まった数学と英語に苦手意識がある。
- 目的:学校の授業についていけるよう、数学と英語の基礎を固めたい。
【選択講座プラン】
- 数学Ⅰ・A(レベル2):77,200円
- 英文法・語法(レベル2):77,200円
- 講座受講料 合計:154,400円
【年間総額シミュレーション】
- 入会金:33,000円
- 事務手数料:6,600円
- 学習サポート料:6,600円 × 12ヶ月 = 79,200円
- 講座受講料:154,400円
- 合計:273,200円
高校1年生では、まず主要教科の基礎固めからスモールスタートを切るのが一般的です。部活動で忙しくても、自分の空き時間に合わせて受講できるマナビスのシステムは有効活用できます。年間約30万円弱で、苦手意識のある2教科をプロの授業で徹底的に学び直し、学習習慣を確立できるのは大きな価値があると言えるでしょう。
高校2年生の料金モデル
高校2年生は、文系・理系の選択を経て、本格的に大学受験を意識し始める重要な時期です。「受験の天王山」と言われる高3の夏を前に、いかに基礎を固め、応用力を養うかが合否を分けます。
【モデルケース:Bくん】
- 学年:高校2年生(私立高校・理系選択)
- 状況:志望校は中堅国公立大学の工学部。英語と数学に加えて、理科(物理)の対策を始めたい。
- 目的:受験の土台となる英数理の3教科について、基礎から応用レベルまで学力を引き上げたい。
【選択講座プラン】
- ハイレベル英文読解(レベル4):77,200円
- 数学Ⅱ・B(レベル3):77,200円
- 物理:80,000円(※物理・化学・生物などの理科講座は料金が異なる場合があります)
- 講座受講料 合計:234,400円
【年間総額シミュレーション】
- 入会金:33,000円
- 事務手数料:6,600円
- 学習サポート料:6,600円 × 12ヶ月 = 79,200円
- 講座受講料:234,400円
- 合計:353,200円
高校2年生では、受験の主要科目を固めるために3教科程度を受講するケースが多く見られます。 この段階で苦手分野を克服し、得意科目をさらに伸ばしておくことで、高3になってからスムーズに志望校対策へ移行できます。年間35万円程度の投資で、受験の土台を盤石にできると考えれば、効果的な自己投資と言えます。アドバイザーと相談しながら、模試の成績などを基に、強化すべき講座を追加していくことも可能です。
高校3年生の料金モデル
高校3年生は、志望校合格に向けたラストスパートの時期です。共通テスト対策、二次試験(個別学力検査)対策、さらには特定分野の弱点補強など、やるべきことは山積みです。そのため、受講する講座数も増え、料金も高額になる傾向があります。
【モデルケース:Cさん】
- 学年:高校3年生(4月入会)
- 状況:志望校は難関私立大学の文学部。英語、国語、世界史で受験予定。共通テスト利用と一般選抜の両方を見据えている。
- 目的:共通テストでの高得点獲得と、大学独自の個別試験に対応できる実践力を身につけたい。
【選択講座プラン】
- 共通テスト対策 英語(リーディング&リスニング):77,200円
- 共通テスト対策 現代文:57,900円
- 共通テスト対策 古文・漢文:57,900円
- 共通テスト対策 世界史B:77,200円
- 私大(早慶上智)英語:77,200円
- 私大(GMARCH)現代文:57,900円
- テーマ史で学ぶ世界史:38,600円
- 講座受講料 合計:443,900円
【年間総額シミュレーション(高3の4月~翌2月までの11ヶ月で計算)】
- 入会金:33,000円
- 事務手数料:6,600円
- 学習サポート料:6,600円 × 11ヶ月 = 72,600円
- 講座受講料:443,900円
- 合計:556,100円
このケースでは年間総額が約55万円となりましたが、これはあくまで一例です。国公立理系志望で科目数が多い場合や、夏期・冬期に志望校別の対策講座を追加受講する場合、年間の総額は70万円~100万円に達することも十分に考えられます。
高3の時期は、まさに合格のための総力戦です。費用は高額になりますが、プロの講師による戦略的な授業と、アドバイザーによる緻密な学習管理は、独学では得難い大きなアドバンテージとなります。費用対効果を最大化するためにも、アドバイザーと密に連携し、自分にとって本当に必要な講座を厳選することが極めて重要です。
河合塾マナビスの料金は高い?他の大手予備校と比較
「河合塾マナビスの料金は、他の予備校と比べて高いのか?」これは多くの人が抱く疑問です。結論から言うと、受講する講座数や選択するサービスによって総額が大きく変わるため、一概に「高い」「安い」と断定するのは困難です。 しかし、料金体系やサービス内容が異なる他の大手予備校と比較することで、河合塾マナビスの料金設定の立ち位置を客観的に把握できます。
ここでは、同じ映像授業を展開する「東進衛星予備校」と、「授業をしない塾」として独自のスタイルを確立している「武田塾」を比較対象とし、それぞれの特徴を見ていきましょう。
項目 | 河合塾マナビス | 東進衛星予備校 | 武田塾 |
---|---|---|---|
授業形式 | 映像授業 | 映像授業 | 授業なし(自学自習の管理) |
サポート体制 | アドバイザーによる個別サポート・進捗管理 | 担任・担任助手によるコーチング・グループミーティング | 講師による1対1の個別管理・宿題チェック |
初期費用(目安) | 約39,600円(入会金+事務手数料) | 約33,000円(入学金)※別途模試費など | 約44,000円(入会金)※校舎による |
月額固定費(目安) | 6,600円(学習サポート料) | 33,000円/年~(担任指導費・学年により変動) | 約58,000円~/月(コースによる月謝制) |
講座料金(目安) | 1講座 約1.9万円~7.7万円 | 1講座 約1.9万円~7.7万円 | 講座料金はなし(参考書代は別途実費) |
年間費用(目安) | 30万円~100万円以上 | 30万円~100万円以上 | 40万円~120万円以上 |
特徴 | アドバイスタイムによる対話型での理解度確認 | 高速基礎マスター講座、有名講師の個性的な授業 | 参考書ルートに基づく徹底した宿題管理と確認テスト |
※上記は一般的な料金目安であり、コースや校舎、キャンペーン等によって変動します。詳細は各公式サイトでご確認ください。
東進衛星予備校との料金比較
東進衛星予備校(以下、東進)は、河合塾マナビスと同じく映像授業を主軸とする予備校です。そのため、料金体系にも共通点が多く見られます。
- 料金体系の類似性:東進もマナビスと同様に、入学金と、受講する講座数に応じて料金が決まる「講座単位制」を採用しています。1講座あたりの料金も、約77,000円(税込)の通期講座が中心となっており、価格帯は非常に近いです。
- 固定費の違い:マナビスが月額6,600円の「学習サポート料」であるのに対し、東進は年間で支払う「担任指導費」があります。この担任指導費は学年によって異なり、例えば高3生で33,000円(税込)などと設定されています(参照:東進衛星予備校公式サイト)。月額換算すると東進の方が安く見える場合もありますが、東進では別途「模試費」が必要になるなど、費用の構成要素が異なります。
- サービス内容の違い:サポート面では、マナビスが「アドバイザー」による個別サポートを重視する一方、東進は「担任」によるコーチングや、生徒同士で切磋琢磨する「グループ・ミーティング」といった独自の仕組みがあります。また、英単語や計算力を短期間で鍛える「高速基礎マスター講座」は東進ならではのコンテンツです。
結論として、マナビスと東進の年間総額は、同程度の講座数を取った場合、大きくは変わりません。 どちらを選ぶかは、料金の差というよりも、「アドバイスタイム」による対話型のサポートを重視するか、東進の「高速基礎マスター」や「グループ・ミーティング」といったシステムに魅力を感じるかなど、サービス内容や学習スタイルの好みによって決めるべきと言えるでしょう。
武田塾との料金比較
武田塾は「授業をしない」という画期的なコンセプトを掲げる個別指導塾です。市販の参考書を使った自学自習を徹底的に管理することに特化しており、マナビスや東進とはサービスの根幹が異なります。
- 料金体系の根本的な違い:マナビスが講座単位の料金であるのに対し、武田塾は月謝制です。週に何回、どのレベルの指導を受けるかによって複数のコースが設定されており、月々の料金が変動します。例えば、週1回の個別管理を行うコースで月額5〜6万円程度、それに加えて宿題の解説指導などを追加するとさらに高額になります。
- 年間総額の傾向:武田塾は月謝制のため、年間費用が計算しやすくなっています。一方で、月額料金が高めに設定されているため、年間総額で比較すると、マナビスや東進で多くの講座を取った場合と同等か、それ以上になる傾向があります。 武田塾では講座の購入費用はかかりませんが、学習計画で指定された参考書はすべて自分で購入する必要があります。
- サービスの焦点の違い:マナビスは「質の高いインプット(映像授業)」と「その定着(アドバイスタイム)」を提供します。一方、武田塾はインプット(授業)は行わず、生徒が参考書で自学自習した内容が「完璧に身についているか」を1対1で徹底的にチェックするアウトプット管理に特化しています。
両者を比較する場合、料金の多寡で判断するのは適切ではありません。「プロの分かりやすい授業で理解を深めたい」と考えるならマナビス、「授業は不要で、とにかく自学自習のやり方とペースを管理してほしい」と考えるなら武田塾が適しています。自分の学習における課題がどこにあるのかを見極めることが、最適な選択に繋がります。
見逃せない!河合塾マナビスの割引・キャンペーン制度
河合塾マナビスは、受講する講座数によっては高額になることもありますが、上手に活用することでお得に通える割引制度やキャンペーンが用意されています。これらの制度を知っているかどうかで、支払う総額に大きな差が生まれる可能性もあります。入会を検討する際には、自分が対象となる制度がないか必ずチェックしましょう。(※制度の内容や実施期間は変更される場合があります。最新情報は最寄りの校舎または公式サイトでご確認ください。)
兄弟姉妹割引制度
河合塾マナビスでは、多くの校舎で兄弟姉妹を対象とした割引制度を設けています。これは、家計の負担を軽減するための非常にありがたい制度です。
- 割引内容:最も一般的なのは、入会金33,000円(税込)が全額免除になるというものです。初期費用を大きく抑えることができます。
- 適用条件:
- 兄弟姉妹が現在、河合塾マナビスに在籍している場合。
- 過去に兄弟姉妹が河合塾マナビスに在籍していた(卒会生である)場合。
- 手続き:申し込みの際に、兄弟姉妹が在籍している(またはしていた)ことを証明する書類(会員証のコピーなど)の提出を求められることが一般的です。
ご兄弟やご姉妹で塾・予備校を検討しているご家庭にとっては、非常に大きなメリットとなります。該当する可能性のある方は、入会相談の際に忘れずに申し出るようにしましょう。
早期入会キャンペーン
河合塾マナビスでは、特定の時期に入会する生徒を対象としたキャンペーンを期間限定で実施することがあります。特に、新学年が始まる前のタイミングや、受験勉強を本格化させる生徒が増える時期が狙い目です。
- 実施時期の例:
- 高校2年生の秋~冬(大学入学共通テスト同日体験受験に向けて)
- 年度末~春休み期間(新高校1~3年生対象)
- 特典内容の例:
- 入会金(33,000円)が半額または全額無料
- 事務手数料(6,600円)が無料
- 受講講座を1講座プレゼント(約7万円相当の講座が無料になることもあり、非常に魅力的です)
- 注意点:これらのキャンペーンは期間限定であり、毎年必ず同じ内容で実施されるとは限りません。 また、校舎によって内容が異なる場合もあります。入会を検討している時期に公式サイトや校舎の案内をこまめにチェックし、お得なタイミングを逃さないようにすることが重要です。少しでも早く受験勉強をスタートさせることは、学力向上においても有利に働きます。
友人紹介特典
すでに河合塾マナビスに通っている友人・知人がいる場合に利用できるのが、友人紹介特典です。この制度は、紹介した側(在籍生)と紹介された側(新規入会生)の双方にメリットがあるのが特徴です。
- 特典内容:紹介者と入会者の両方に、数千円分の図書カードや電子マネーギフトなどがプレゼントされるのが一般的です。特典の内容は校舎や時期によって異なります。
- 利用方法:
- 在籍している友人から、紹介カードや専用の申込用紙をもらいます。
- 入会手続きの際に、そのカードや用紙を提出します。
- 活用法:もし周りにマナビスに通っている友人がいれば、ぜひ声をかけてみましょう。友人にとっては紹介特典をもらえるメリットがあり、自分にとっては少しお得に入会できるきっかけになります。また、同じ予備校に友人がいることで、お互いに励まし合いながら勉強を進められるという精神的なメリットも生まれるかもしれません。
これらの割引・キャンペーンを賢く利用することで、家計への負担を少しでも減らし、その分を必要な講座の受講や参考書の購入に充てることができます。
河合塾マナビスのリアルな評判・口コミ
予備校を選ぶ際、料金やシステムといった公式情報だけでなく、実際に利用した人たちの「生の声」は非常に参考になります。ここでは、特定の個人を挙げるのではなく、インターネット上の口コミサイトやSNSなどで見られる、河合塾マナビスに関する一般的な評判を「料金」「講師・授業の質」「学習サポート」の3つの観点から整理し、中立的な立場で紹介します。
料金に関する評判・口コミ
料金は、満足度を左右する最も大きな要因の一つです。当然ながら、良い評価と悪い評価の両方が見られます。
良い口コミ:必要な講座だけ選べて調整できる
ポジティブな意見として最も多く見られるのが、料金体系の柔軟性を評価する声です。
- 「集団塾のようにコースで決められるのではなく、苦手な数学の特定の分野だけを追加できたので、無駄な出費を抑えられた」
- 「最初は2講座から始めて、模試の結果を見てからアドバイザーと相談して講座を追加できた。自分のペースと予算に合わせて調整できるのが良かった」
- 「セットプランを無理に勧められることがなく、本当に必要な講座だけを厳選して提案してくれたので納得感があった」
このように、自分に必要な分だけ講座を購入できる「アラカルト方式」が、計画的に学習を進めたい生徒や、費用をコントロールしたい家庭にとって高く評価されています。
悪い口コミ:たくさん取ると高額になる
一方で、料金に関するネガティブな評判のほとんどは、最終的な総額が高額になったという点に集中しています。
- 「アドバイザーに勧められるがままに講座を取ったら、気づけば年間で100万円近くになっていて驚いた」
- 「基本の講座に加えて、夏期講習、冬期講習、直前対策講座と追加していくと、どんどん費用がかさんで負担が大きかった」
- 「月々の学習サポート料が地味に痛い。講座を取らない月でも固定でかかってくるのがネック」
これらの意見から分かるのは、河合塾マナビスの料金は、良くも悪くも「自己管理」と「取捨選択」が重要であるということです。アドバイザーの提案はあくまで参考と捉え、自分の学力、目標、そして予算を冷静に見極め、本当に必要な講座は何かを主体的に判断する姿勢が求められます。
講師・授業の質に関する評判・口コミ
河合塾マナビスの根幹である授業の質については、総じて非常に高い評価が目立ちます。
- 「さすが河合塾のトップ講師。説明が論理的で、今まで曖昧だった部分がクリアになった」
- 「参考書だけでは理解しきれない『なぜそうなるのか』という思考プロセスを丁寧に解説してくれるので、応用力がついた」
- 「映像授業なので、聞き逃したところを何度も巻き戻して確認できるのがありがたい。自分のペースで完璧に理解できるまで進められた」
- 「板書が綺麗でまとまっており、ノートを取るのが楽だった。後から見返しても分かりやすい」
全国トップクラスの講師陣による授業は、多くの受講生にとって満足度の高いものであることがうかがえます。一方で、ごく少数ですが、「講師の話し方や雰囲気が自分には合わなかった」「映像授業は一方通行なので、どうしても眠くなってしまうことがあった」といった、個人の好みや映像授業形式そのものに起因する意見も見られます。
学習サポート・アドバイザーに関する評判・口コミ
映像授業の「受けっぱなし」を防ぐためのアドバイザー制度は、マナビスの大きな特徴ですが、この評価は担当者や校舎によって分かれる傾向があります。
- 良い評判
- 「定期的な面談で学習計画のズレを修正してくれて、常にやるべきことが明確だった」
- 「成績が伸び悩んだ時に親身に相談に乗ってくれて、精神的にとても支えられた」
- 「アドバイスタイムで授業内容について質問されることで、理解が曖昧な点に気づくことができた。ただ見るだけより定着率が全然違う」
- 悪い評判
- 「アドバイザーが大学生のアルバイトで、質問しても的確な答えが返ってこないことがあった」
- 「担当アドバイザーとの相性が悪く、あまり相談したいと思えなかった」
- 「校舎によってアドバイザーの熱意やサポートの質に差があるように感じた」
手厚いサポートに満足する声が多い一方で、アドバイザーとの相性や、担当者のスキルにばらつきがあるという指摘も事実として存在します。アドバイザーは受験勉強のパートナーとなる重要な存在ですので、入会前の無料体験などで、校舎の雰囲気やアドバイザーの対応を自分の目で確かめることが非常に重要です。
評判からわかる河合塾マナビスのメリット5選
これまで紹介してきた料金体系や評判を踏まえると、河合塾マナビスには多くの受験生にとって魅力的なメリットがあることがわかります。ここでは、特に評価の高いポイントを5つに絞って、その利点を具体的に解説します。
① 自分のペースで学習を進められる
これは映像授業の最大のメリットであり、河合塾マナビスが多くの生徒に選ばれる理由の一つです。集団授業では、クラス全体の進度に合わせて授業が進むため、「理解が追いつかないまま先に進んでしまう」「自分にとっては簡単すぎる内容を長時間聞かなければならない」といったミスマッチが起こりがちです。
しかし、河合塾マナビスでは、完全に自分の理解度に合わせて学習をコントロールできます。
- 繰り返し視聴:一度で理解できなかった部分は、何度でも巻き戻して視聴できます。
- 一時停止:重要なポイントで一時停止し、じっくり考えてノートをまとめる時間を作れます。
- 倍速再生:すでに理解している内容や、復習で視聴する際には1.5倍速などで再生し、効率的に時間を活用できます。
また、先取り学習も自由自在です。学校の授業進度に関係なく、意欲さえあれば高校2年生のうちに受験範囲の学習を終えることも可能です。このように、学習の主導権を生徒自身が握れることは、学力を着実に伸ばしていく上で大きな強みとなります。
② 部活や学校行事と両立しやすい
現役高校生にとって、勉強と同じくらい部活動や学校行事も大切な時間です。しかし、集団授業の予備校では、授業の曜日や時間が固定されているため、「部活の大会と授業が重なってしまった」「文化祭の準備で塾に行けない」といった問題が頻繁に起こります。
河合塾マナビスなら、自分のスケジュールに合わせて受講計画を柔軟に組むことができます。 例えば、「平日は部活が遅くまであるから、帰宅後の21時から1講座だけ受講する」「部活が休みの週末にまとめて3講座進める」といった使い方が可能です。
急な予定変更にも対応しやすく、自分のライフスタイルを崩すことなく、学習を継続できます。「忙しいから」を言い訳にせず、限られた時間を最大限に有効活用できるこの柔軟性は、特に部活動に全力で取り組んでいる生徒にとって、かけがえのないメリットと言えるでしょう。
③ 全国トップクラスの質の高い授業を受けられる
予備校選びにおいて、講師の質は学習効果を左右する最も重要な要素の一つです。河合塾マナビスの授業を担当するのは、河合塾が誇る経験豊富なプロ講師陣です。彼らの授業は、長年の入試分析に裏打ちされた、まさに「合格への最短ルート」を示してくれるものです。
この最高品質の授業を、住んでいる場所に関係なく誰でも受けられるのが、マナビスの大きな価値です。都市部に住んでいなくても、地方の校舎で、あるいは自宅受講(※一部サービス)で、東京や大阪のトップ講師の授業を同じクオリティで受講できます。これは、地域の教育格差を解消し、すべての受験生に平等なチャンスを提供するものです。独学で難しい参考書と格闘するよりも、プロの分かりやすい解説を聞くほうが、はるかに効率的に本質的な理解にたどり着くことができます。
④ アドバイザーによる手厚いサポートがある
映像授業は自由度が高い反面、「受けっぱなしになってしまう」「サボりがちになる」というデメリットも抱えています。河合塾マナビスは、この課題を「アドバイザー」という存在によって克服しています。
アドバイザーは、単なる監視役ではありません。生徒一人ひとりの目標達成に向けた「伴走者」です。
- 学習計画の立案:志望校から逆算した長期的な学習計画と、それを実行するための短期的な計画を作成します。
- 進捗管理と軌道修正:計画通りに進んでいるかを確認し、遅れがあれば原因を探り、計画を柔軟に見直します。
- 理解度の確認(アドバイスタイム):授業内容が本当に身についているか対話を通じて確認し、「分かったつもり」を防ぎます。
- メンタルサポート:成績の伸び悩みや受験への不安など、精神的な悩みにも寄り添い、モチベーションを維持する手助けをします。
このように、学習のPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)をプロの視点で回してもらえることで、生徒は安心して日々の学習に集中できるのです。
⑤ 自分に必要な講座だけを自由に選択できる
河合塾マナビスの料金体系は、受講する講座数で決まる「講座単位制」です。これは、生徒にとって非常に合理的で効率的なシステムです。
多くの予備校では、複数の科目がセットになったコース制度を採用しており、中には自分にとって不要な科目やレベルの合わない授業が含まれていることもあります。しかしマナビスでは、約1,000種類にも及ぶ豊富な講座の中から、自分の弱点や目的に合わせてピンポイントで選択できます。
「数学のベクトルだけがどうしても苦手」「世界史の近現代史を重点的に強化したい」「志望校の小論文対策だけをやりたい」といった、細かなニーズに対応可能です。これにより、学習時間と費用の両面で無駄をなくし、最も効果的な投資ができるのです。この選択の自由度の高さが、結果的に高いコストパフォーマンスに繋がります。
知っておくべき河合塾マナビスのデメリット3選
河合塾マナビスには多くのメリットがある一方で、その学習スタイルが合わない生徒もいます。入会後に「思っていたのと違った」と後悔しないためにも、事前にデメリットとなりうる点を正確に理解しておくことが重要です。
① 強い意志がないとサボってしまう可能性がある
これは、自分のペースで学習を進められるというメリットの裏返しです。河合塾マナビスには、集団授業のような決まった時間割や、周りの生徒からのプレッシャーといった強制力がありません。
校舎に通って受講するシステムのため、自宅学習よりはサボりにくい環境ではありますが、それでも「今日は疲れたから行かなくていいや」「明日まとめてやろう」といった甘えが出てしまう可能性があります。アドバイザーが学習計画を立て、進捗を確認してくれますが、最終的にブースに座って映像を見るのは自分自身です。
「誰かに管理されないと勉強できない」「自分を律するのが苦手」という生徒の場合、マナビスの自由度の高さが逆効果になってしまうかもしれません。志望校合格という明確な目標を持ち、自ら校舎に足を運んで計画通りに学習を続けるという、強い意志と自己管理能力が求められます。
② アドバイザーとの相性が合わないケースもある
アドバイザーによる手厚いサポートはマナビスの大きな魅力ですが、これは「人と人とのコミュニケーション」に依存する部分でもあります。そのため、担当となるアドバイザーとの相性が、学習のモチベーションや満足度に大きく影響します。
アドバイザーの多くは、受験を乗り越えた現役の大学生です。生徒に近い目線で親身に相談に乗ってくれる一方で、指導経験の浅さや知識のばらつきが感じられることもあるかもしれません。
- 「質問しても、すぐに答えられず持ち帰りになることが多かった」
- 「励ましてほしいタイプなのに、厳しいことばかり言われてへこんでしまった」
- 「進路について相談しても、一般的な情報しか得られなかった」
もちろん、熱意と経験を兼ね備えた素晴らしいアドバイザーも数多く在籍しています。しかし、万が一相性が悪いと感じた場合、相談しづらくなり、サポートシステムを十分に活用できなくなる恐れがあります。その際は、勇気を出して校舎長に相談し、担当の変更を申し出るといった対応も必要になります。
③ 対面での質問がすぐにできない
河合塾マナビスの授業は、あらかじめ収録された映像です。そのため、授業中に疑問が浮かんでも、その場で授業をしている講師に直接質問することはできません。
もちろん、アドバイスタイムや質問対応の時間にアドバイザーへ質問することは可能です。しかし、アドバイザーがすべての教科の専門家であるわけではないため、特に難易度の高い質問や専門的な内容については、即座に的確な答えが返ってこない場合もあります。その場合、後日回答となることもあり、疑問をすぐに解消したい生徒にとっては、もどかしさを感じるかもしれません。
集団授業や個別指導のように、「その場で講師と対話し、疑問をリアルタイムで解決していく」という学習スタイルを重視する生徒には、マナビスのシステムは不向きと言えるでしょう。疑問点を自分でメモしておき、後でまとめて質問するといった工夫が求められます。
河合塾マナビスがおすすめな人の特徴
メリットとデメリットを踏まえると、河合塾マナビスの学習システムを最大限に活用し、成果を出せる人にはいくつかの共通した特徴があります。もしあなたが以下の項目に当てはまるなら、河合塾マナビスは非常に有力な選択肢となるでしょう。
自分のスケジュールに合わせて勉強したい人
これは、河合塾マナビスが最もフィットするタイプの一つです。
- 部活動に本気で取り組んでいる人:平日の練習後や土日の空き時間など、不規則なスケジュールの中でも学習時間を確保したい。
- 習い事や学校行事で忙しい人:固定された時間割の塾では、両立が難しいと感じている。
- 自分のコンディションに合わせて勉強したい人:朝型の人は午前中に、夜型の人は夜に集中して取り組みたいなど、最も効率の良い時間帯に学習したい。
時間を自分で管理し、主体的に学習計画を立てたい、あるいは立てるサポートを受けたいと考えている人にとって、マナビスの柔軟なシステムは最高の環境を提供してくれます。
基礎から応用まで着実に学力を伸ばしたい人
河合塾マナビスの講座は、非常に細かいレベル別に設計されています。そのため、自分の現在の学力にぴったり合ったスタート地点から学習を始めることができます。
- 特定の科目に強い苦手意識がある人:中学レベルの復習から始めたい、というニーズにも応えられます。無理なくスモールステップで成功体験を積むことで、苦手意識を克服できます。
- 得意科目をさらに伸ばしたい人:ハイレベルな講座や大学別対策講座を受講し、ライバルに差をつけることができます。
- 自分のペースでじっくり理解したい人:映像授業なので、分かるまで何度でも繰り返し視聴できます。「分かったふり」をすることなく、一つひとつの単元を完璧にマスターしながら進みたい人に最適です。
学力に凸凹がある場合でも、必要な部分だけを補強し、着実に実力を積み上げていきたい人に、マナビスの豊富な講座ラインナップは大きな助けとなります。
丁寧な進路相談や学習管理を希望する人
「一人で受験勉強を進めるのは不安だ」「誰かに計画を立てて、進捗を管理してほしい」と感じている人は、マナビスのアドバイザー制度の恩恵を大きく受けられます。
- 学習計画を立てるのが苦手な人:志望校合格というゴールから逆算して、今何をすべきかを具体的に示してほしい。
- モチベーションの維持が難しい人:定期的な面談で励ましてもらったり、学習の進捗を褒めてもらったりすることで、やる気を維持したい。
- 最新の受験情報を効率的に得たい人:入試制度の変更や各大学の傾向など、自分一人で調べるのは大変だと感じている。
独学の孤独感や非効率さを避け、信頼できるパートナーと二人三脚で受験を乗り越えたい人にとって、アドバイザーの存在は非常に心強いものになるでしょう。
河合塾マナビスが向いていない人の特徴
一方で、河合塾マナビスのシステムが合わず、他の学習形態のほうが成果を出しやすいタイプの人もいます。もし自分が以下の特徴に当てはまる場合は、他の予備校や塾も併せて検討することをおすすめします。
一人で勉強するのが苦手な人
河合塾マナビスの学習は、個別ブースで一人、ヘッドホンをつけて黙々と映像授業を視聴するのが基本スタイルです。静かで集中できる環境である一方、孤独を感じやすい環境でもあります。
- 周りに人がいないと集中できない、サボってしまう人:自己管理能力に自信がなく、強制力のある環境に身を置きたい。
- 仲間と励まし合いながら勉強したい人:休憩時間に友達と話したり、教え合ったりすることでモチベーションが上がる。
- 孤独な環境だとやる気が出ない人:一人でいると、すぐに集中力が途切れてしまう。
このようなタイプの人は、集団授業で周りの生徒の熱気を感じたり、自習室で友人と切磋琢磨したりする環境の方が、学習効果が高まる可能性があります。
その場で直接講師に質問したい人
学習中に生まれた疑問は、熱が冷めないうちにすぐに解決したい、と考える人は少なくありません。
- 疑問が解決しないと先に進めないタイプの人:分からない点を放置するのが気持ち悪いと感じる。
- 講師との対話を通じて理解を深めたい人:自分の考えを講師にぶつけ、議論することで思考力を鍛えたい。
- ハイレベルな質問を即座に解決したい人:アドバイザーでは対応が難しい専門的な質問を、その分野のプロに直接聞きたい。
講師とのリアルタイムな双方向コミュニケーションを重視する人にとっては、映像授業とアドバイザーによるサポートというマナビスの形式は、もどかしく感じられるかもしれません。このような場合は、対面の集団授業や、講師が常に隣にいる個別指導塾の方が適しているでしょう。
集団で学ぶ環境でモチベーションが上がる人
受験は団体戦、という言葉があるように、仲間やライバルの存在が大きな刺激になる人もいます。
- 競争心がかき立てられることで頑張れる人:「隣の席のあいつには負けたくない」という気持ちが原動力になる。
- クラスの一体感やライブ感を大切にする人:講師の熱のこもった話や、周りの生徒が一体となって笑ったり頷いたりする雰囲気が好き。
- 受動的にでも授業に参加していたい人:決まった時間に塾に行くことで、学習リズムを強制的に作りたい。
集団の中で自分の立ち位置を確認し、競争意識を持って自分を追い込みたいタイプの人は、個別ブースで学習するマナビスよりも、伝統的な対面式の集団授業予備校の方が力を発揮しやすいと言えます。
「河合塾(通塾)」と「河合塾マナビス」の違いは?
「河合塾」と名のつくサービスはいくつかあり、特に「河合塾(通塾)」と「河合塾マナビス」の違いがよく分からないという方も多いのではないでしょうか。両者は同じ河合塾グループのサービスですが、その授業形式やサポート体制、料金体系は全く異なります。自分に合ったサービスを選ぶために、その違いを明確に理解しておきましょう。
項目 | 河合塾マナビス | 河合塾(通塾) |
---|---|---|
授業形式 | 映像授業(個別ブース) | 対面授業(集団ライブ授業) |
学習スタイル | オンデマンド(好きな時間に受講) | 時間割固定(決まった曜日・時間) |
講師 | 映像に出演する全国トップクラスの講師 | 各校舎に在籍し、直接指導する講師 |
サポート体制 | アドバイザー(学習計画・進捗管理・面談中心) | チューター(主に大学生、質問対応・学習相談中心) |
料金体系 | 講座単位の受講料+月額サポート料 | 年間コース料金(一括/分納が基本) |
向いている人 | 自分のペースで進めたい人、部活等と両立したい人 | ライブ感や競争環境を求める人、強制力が欲しい人 |
授業形式の違い
最も大きな違いは授業の提供形式です。
- 河合塾マナビス:個別ブースで視聴する「映像授業」が基本です。自分の都合の良い時間に校舎へ行き、自分の学習計画に沿って受講を進めます。ペース配分は自由で、繰り返し見ることも可能です。
- 河合塾(通塾):講師が目の前で授業を行う「対面での集団授業(ライブ授業)」です。学校の授業のように時間割が決められており、毎週決まった曜日・時間に校舎の教室で、他の生徒と一緒に授業を受けます。
ペースの自由度と柔軟性を取るならマナビス、ライブ感と強制力を取るなら通塾の河合塾、という選択になります。
サポート体制の違い
生徒を支えるスタッフの役割も異なります。
- 河合塾マナビス:サポートの中心は「アドバイザー」です。アドバイザーは、生徒一人ひとりの学習計画の立案から進捗管理、定期的な面談、進路指導まで、学習全体をマネジメントする「コンサルタント」や「コーチ」に近い役割を担います。
- 河合塾(通塾):サポートの中心は「チューター」です。チューターは主に現役の大学生で、授業で分からなかった点の質問対応や、自習室での学習相談に乗ってくれる「身近な先輩」のような存在です。進路指導などは、専門の職員である「進学アドバイザー」が担当します。
学習のマネジメント全般を求めるならマナビス、主に質問対応を求めるなら通塾の河合塾、という棲み分けができます。
料金体系の違い
料金の仕組みも大きく異なります。
- 河合塾マナビス:受講したい講座を1つずつ選んで購入する「講座単位制」です。それに加えて、月々の「学習サポート料」が発生します。必要な分だけを組み合わせるため、総額は個々人によって大きく変動します。
- 河合塾(通塾):「英語・数学コース」「国公立理系コース」のように、科目がセットになった「年間コース」で申し込むのが一般的です。料金は年間で定められており、一括または分納で支払います。
必要な科目だけをアラカルトで選びたいならマナビス、志望校に合わせてパッケージ化されたカリキュラムで学びたいなら通塾の河合塾が適しています。どちらも一長一短があるため、自分の学習スタイルや性格、ライフスタイルをよく考えて選ぶことが重要です。
入会前に試せる!無料体験授業の申し込み手順
ここまで河合塾マナビスについて詳しく解説してきましたが、実際の雰囲気や授業の質、アドバイザーとの相性などは、やはり自分自身で体験してみないと分かりません。河合塾マナビスでは、入会を検討している人向けに無料の体験授業を実施しています。入会後のミスマッチを防ぐためにも、ぜひこの制度を活用しましょう。申し込みは簡単で、以下の3ステップで進められます。
手順1:公式サイトから最寄りの校舎を探して申し込む
まずは、河合塾マナビスの公式サイトにアクセスします。
サイト内には全国の校舎を検索できるページがあります。自宅や学校から通いやすい校舎を探し、その校舎のページから「無料体験」や「個別相談会」の申し込みフォームに進みます。
申し込みフォームでは、氏名、学校名、学年、連絡先などの基本情報に加えて、体験したい教科や相談したい内容などを入力します。Webからの申し込みが不安な場合は、校舎に直接電話して申し込むことも可能です。申し込み後、校舎の担当者から日程調整の連絡が入ります。
手順2:校舎で学習相談とカウンセリングを受ける
予約した日時に校舎へ行くと、まずはアドバイザーによる学習相談とカウンセリングが行われます。これは単なる手続きではなく、体験をより有意義なものにするための重要なプロセスです。
ここでは、以下のようなことを聞かれます。
- 現在の学習状況(得意科目、苦手科目)
- 志望校や将来の夢
- 部活動や学校生活の様子
- 勉強に関する悩みや不安
これらの情報をもとに、アドバイザーがあなたの現状を分析し、「どんな課題があるのか」「それを解決するためにどんな学習が必要か」を一緒に考えてくれます。そして、あなたに最適な体験授業の講座を提案してくれます。このカウンセリングを通じて、その校舎のアドバイザーが信頼できる相手かどうかを見極めることもできます。
手順3:実際に映像授業を体験する
カウンセリングが終わると、いよいよ映像授業の体験です。実際の生徒が使用しているのと同じ個別ブースに案内され、提案された講座を視聴します。
ここでチェックすべきポイントは以下の通りです。
- 授業の分かりやすさ:講師の解説は自分に合っているか。
- システムの操作性:映像の再生、停止、倍速などの操作はスムーズか。
- 校舎の雰囲気:ブースは集中できる環境か、自習室は静かか、校舎全体は清潔か。
体験授業の後には、アドバイスタイムも体験できる場合があります。授業内容について質問されたり、感想を聞かれたりする中で、マナビスのサポート体制を肌で感じることができます。この一連の体験を通じて、「ここでなら頑張れそうだ」という確信が持てるかどうかを、じっくりと判断しましょう。
河合塾マナビスの料金に関するよくある質問
最後に、河合塾マナビスの料金に関して、多くの人が抱きがちな細かな疑問についてQ&A形式で回答します。
支払い方法には何がありますか?
河合塾マナビスの料金支払い方法は、校舎を運営する法人によって異なる場合がありますが、一般的には以下の方法が用意されています。
- 口座振替:月々の学習サポート料や、分割払いにした場合の講座受講料は、指定した金融機関の口座から毎月自動で引き落とされるのが基本です。
- 銀行振込:入会金や事務手数料、一括で支払う講座受講料などは、指定された口座へ銀行振込で支払います。
- その他:校舎によっては、クレジットカード払いや教育ローンに対応している場合もあります。
正確な支払い方法や分割払いの可否については、入会を検討している校舎に直接問い合わせて確認するのが最も確実です。
途中でのコース変更や講座の追加・解約はできますか?
- 講座の追加:講座の追加は、基本的にいつでも可能です。学習を進める中で、「この分野も強化したい」「志望校のレベルが上がったので、上のレベルの講座を受けたい」といったニーズが出てきた場合、アドバイザーと相談の上で随時追加できます。
- 講座の変更・解約:一度申し込んで支払いが完了した講座の、自己都合による変更や解約(返金)は、原則として認められない場合がほとんどです。これは、講座というデジタルコンテンツの性質上、仕方のない側面もあります。そのため、講座を選択する際は、アドバイザーと十分に相談し、本当に必要かどうかを慎重に判断することが極めて重要です。ただし、転居や病気といったやむを得ない事情による中途退会については、規定に基づいた返金制度が設けられていますので、契約内容をよく確認しておきましょう。
自習室だけの利用は可能ですか?
原則として、河合塾マナビスの自習室だけの利用はできません。
自習室(自習スペース)の利用は、河合塾マナビスの講座を受講している生徒向けのサービスの一つという位置づけです。月々の「学習サポート料」の中に、アドバイザーによるサポートや学習システムの利用料と並んで、施設利用料が含まれています。
したがって、「講座は受講せずに、勉強する場所として自習室だけを使いたい」というニーズには応えられません。静かで集中できる学習環境を求めている場合は、有料自習室など、他のサービスを検討する必要があります。